生焼けのクッキーを食べてしまった!腹痛になる?判断方法や対処法
クッキーがちゃんと焼けているか、心配になることがありますよね。
手作りクッキーはどうしたら安心して食べられるのか、気になるところです。
生焼けかどうかの判断基準を知ってさえいれば、その心配はなくなりますよ。
クッキー作り20年の店主黒野が、クッキーの生焼けについてまとめてみました。
この記事を読めば、生焼けの心配がなくなって安心して手作りクッキーを楽しめるようになりますよ。
生焼けのクッキーを食べたら腹痛になる?
生焼けのクッキーを食べてしまったら腹痛になるのでしょうか。
結論は、腹痛になることはほとんどありません。
食べた量が少量であれば、問題なく消化されていきます。
クッキーの大きさにもよりますが、1枚〜5枚程度であれば心配しなくてよいでしょう。
(▲「クッキーローラー」で模様をつけたクッキー)
一方、生焼けのクッキーをお腹いっぱいになるほど大量に食べると腹痛になることがあります。
これは、生の小麦粉に含まれる「βデンプン」という成分が原因です。
このβデンプンは、生の状態だと水を含みにくい性質があり、その結果消化不良を起こします。
βデンプンが消化されずに腸へ行くと、腸を刺激して腹痛が起こります。 (参考元:小麦粉の生食について|木下製粉株式会社)
症状が出てしまったらどうする?
症状は食べてすぐ〜6時間後くらいに現れることが多いようです。
腹痛や下痢などの症状が出てしまったら、どうしたらよいでしょうか。
消化不良から来ている症状のため、消化をよくすることが大切です。
消化の良いだいこんおろしなどを食べたり、水分をたっぷりとったりしましょう。
運動は避け、横になってお腹に手を当てるのも効果的です。
消化が正常に戻れば、症状は自然と治りますよ。
クッキーが生焼けかどうかの判断方法
焼いたクッキーがしっかり焼けているのかどうか、どのように判断したらいいのか迷ってしまう方も多いと思います。
とくにココアクッキーやチョコクッキーは色がもともとついていますよね。
何も入れていないプレーンのクッキーに比べて、焼けたかどうかが分かりにくいです。
しっかり焼けているかどうかは次の4つで判断してみてください。
- 見た目
- におい
- 色
- かたさ
見た目
焼いたクッキーをひとつ手に取り、真ん中から半分に割ってみましょう。
中の生地の色が「半透明」だったり、「フニャッとして固まっていない」様子だと、生焼けの可能性があります。
におい
焼いたクッキーの匂いを嗅いでみましょう。
しっかり焼けているとクッキーの香ばしい匂いがします。
もし、生卵のような匂いや、焼く前小麦粉の匂いがあったら生焼けの状態です。
色
(▲「シルパン」で焼いたクッキーの裏面)
焼いたクッキーを手に取り、裏面をみてみましょう。
うすいきつね色がついていればしっかり焼けていますが、裏面が白ければまだ焼けていない証拠です。
かたさ
焼いたクッキーを、ケーキクーラーや網など上下から空気があたるものに移して粗熱を取り、冷めたときのかたさを見てみましょう。
粗熱が取れて冷めたときも柔らかい場合は生焼けの可能性が高いです。
生焼けになってしまったクッキーの対処法
クッキーが生焼けになってしまったときはどうしたらよいのでしょうか?
生焼けになったクッキーの対処法は方法は2通りあります。
「焼きなおす」か「アレンジ」をすることです。
順番にご紹介します。
焼きなおす
クッキーを焼きなおす方法は3つあります。
それぞれ火の通りかたに違いがあるので、特徴を把握した上で使い分けてみましょう。
- オーブン
- 電子レンジ
- オーブントースター
オーブンで焼きなおす
オーブンの特徴はクッキー「全体」に火が通ることです。
冷めても柔らかいなど、全体的に火を通したいときはオーブンで焼き直しましょう。
高温で焼くと焼き過ぎになってしまうため、1度目に焼いた温度より低い温度で焼き直しましょう。 焼きなおす前には予熱をします。
焼き時間は3分くらいから、様子を見ながら時間を追加していきます。
電子レンジで焼きなおす
電子レンジの特徴は「中心部」に火が通ることです。
電子レンジで焼きなおすとサクサクに仕上げることができます。
表面や裏面に焼き色はついているけれど、中が焼けていないときに電子レンジを使うと良いでしょう。
クッキーを耐熱皿に並べて加熱していきます。 焼き時間は500W30秒から、様子を見ながら時間を追加していきます。
トースターで焼きなおす
トースターの特徴は「表面」に火が通ることです。
薄いクッキーや、もう少しだけ焼き色をつけたいというときにおすすめの方法です。
クッキーの表面にアルミホイルを被せると、焼き過ぎや焦げを防ぐことができます。
焼き時間は1分くらいから、様子を見ながら時間を追加していきます。
ほかのお菓子にアレンジする
生焼けになってしまったクッキーを捨ててしまってはもったいないですよね。
他のお菓子にアレンジすれば美味しく食べることができます。
たとえばこのようなお菓子はいかがでしょうか。
フロランタン
タルト、キッシュ
クランブルケーキ
クッキーの生焼けを防ぐコツ3つ
(▲「クッキーローラー」で焼いたクッキー)
クッキーが生焼けにならないようにしっかりと焼くためのコツをご紹介します。
レシピ通りに作る
クッキー生地を作るときは、レシピの分量をきちんと守りましょう。
生地がまとまらなくても、バターや卵を途中で足さないようにします。
もし途中で足すと、生地の水分が多くなるためクッキーの中まで火が通りにくくなってしまいます。
冬など温度が低いとまとまりにくいことがありますが、クッキー生地はしっかりと材料が混ざれば自然とまとまります。
もしまとまりにくいときは手でまとめるか、ボウルごと電子レンジに入れて500W10秒から様子を見ながら温めると、バターが緩んでまとまりやすくなりますよ。
焼く時間と温度を守る
クッキーをオーブンで焼くときはレシピに記載されている焼き時間と温度を守りましょう。
オーブンでクッキーを焼くときは、170~180度で10~15分が目安です。
もし、温度が低かったり、焼き時間が短かった場合は、これを改善することで生焼けを防ぐことができます。
また、オーブンをしっかりと予熱しておくことも大切ですよ。
レシピの焼き時間は、余熱が完了した温度で焼く時間であることがほどんどです。
焼き始める前に予熱を十分にして、レシピ通りの温度と時間で焼けるようにしましょう。
クッキーの厚みをおさえる
クッキーの厚みがあった場合は、厚みをおさえて薄くしてみましょう。
一般的な型抜きクッキーやディアマンクッキー、アイスボックスクッキーであれば、5~8mmの厚さが作りやすく、生焼けにもなりにくくなります。
また、クッキー生地の厚みが均一でない場合、一部は焼けているのに一部は生焼け、ということも起こります。
クッキー生地を伸ばすときにはルーラーと呼ばれる厚みが均一な板や、先が細くならない割り箸などを使ってめん棒で伸ばすのがおすすめです。
生地を均一な厚さに伸ばすことができますよ。
まとめ
今回は、生焼けかどうかを判断する方法や対処法をご紹介しました。
生焼けかどうかを判断するには次の4つをチェックしましょう。
- 見た目
- におい
- 色
- かたさ
生焼けになってしまったクッキーは、焼き直しができます。
オーブン・電子レンジ・トースターを状況に合わせて使い分けて焼き直してみましょう。
また、生焼けにならずしっかりとクッキーを焼くためには、
- レシピ通りに作る
- 焼く時間と温度を守る
- クッキーの厚みをおさえる
これらを意識することでしっかり火の通ったクッキーを焼くことができますよ。
しっかりと焼けた美味しいクッキーを作って、家族やお友達にふるまってみてくださいね。
当店で販売している「クッキーローラー」を使うと、味だけでなく見た目もかわいいクッキーが焼けますよ。
(▲一番人気の「クッキーローラー マーガレット」)
プレゼントしても喜ばれるクッキーが作れます。
かわいいクッキーが作りたい方はぜひチェックしてください。